中山将の雑文と詩

シンガーソングライターです。妻と息子2人と暮らしてます。詩を書きます。絵も描きます。音楽も作ります。

白黒付けられないモヤモヤしたもの

人のことなんてどうでも良い

と思うことが

人への優しさ な時もある

 


藪蚊さん

どうぞ僕を噛んでください

痒いくらい もうどうでも良いです

そう思ってみても

やっぱり痒い

 


ダンゴムシ

泥まみれ、腐った落ち葉の下にいる

それはある意味で

どこよりも清潔な場所で

 


子供たちは

思う存分声を出して

思う存分走り回れば良いのに

時としてダメって言わなくちゃいけない

なんで?と問われても

なんでなんだろう?

 


どうしてシャツはズボンの中に入れなくちゃいけないの?

 


ブラックホールは光まで引き寄せてしまうから

見ることもできないなんて

どういうことなんだろう?

 


白黒つけられないモヤモヤしたもの

モヤモヤモヤモヤと僕は歌にする

 

祈る様に

卵とウィンナーチャーハン

透き通るカーテン

レモン色のリビング

麦茶はキラキラ

4人は笑って

遅い昼食をとる

香ばしい

湯気の向こう


幸せなはずなのに

たどり着いたはずなのに

それなのに

不意にちょっと

不安になって

そんな時

あなたは当たり前のように

同じだよ

みんなそうだ

って

共に感じ

 


ジュース

おいしい

テテパタ

ブトウ

オレンジ

パパママ ちゅるちゅる

ニャンニャンワン

ハッハッハー

 

壁に描いた自由

夕凪とUFO

卵とウィンナーのチャーハン

 


優しい人には

ちゃんと優しい

社会で在ってくれよ

お願いだよ 頑張るから

あの日の午後

4人を包んだ陽だまり

どうかどうかずっとみんなを

御守りください

オーロラを見に行こう

ある朝君は僕に向かって言った

「オーロラが見たい。オーロラを見に行きたい」って
僕はあきれて笑ってコーヒーを飲んでいた
だけれども君は真剣な眼差しで

「私本気よ」って

「一度だけで良いから見たいって」

訴えたその目は少し潤んでいた
そのとき僕は気付く

今まで君が語る言葉を

ちゃんと心で聴いていたのかな?
僕は君に告げる

「オーロラを見に行こう」

たくさんの不安と

少しのお金を持って
本当に見えるかは何の根拠も無いけれど

大丈夫ゆっくり探して行こうね
電車はカタコト揺れて北の街へ着く

僕らの住んでいた街を

遥か後にして

君の凍える小さなその手を握った
思えば僕が持った夢や希望なんて

いつも簡単に消えていた

だけど
君は違った
君は脇目も振らずに空を見上げて歩いた

今は見えないものをいつか見ようとしていた
そのとき僕は思った

「馬鹿だったのは僕のほうか・・」

目を閉じて

神様の光を待った
「ねえ空を見上げてみて」

君の声が震えていた

僕は息を呑んで空を見上げた
夜空のフロアー一面に

神様の光が

嘘みたいに優しく踊っていたんだ
僕は君を抱きしめた

涙が止まらなかった
オーロラは僕たちの人生を包んだ

映画館

あの頃、君と二人でよく通っていた古い映画館 
僕は約束の時間 約束の場所にやってきている
ボロイスクリーンも埃をかぶっているシートも全部そのまま 
懐かしく思った きらりと蘇る
それは5年前、僕ら毎日のように映画館へ来て
夢中で古い映画を見ては熱く語り合ったな
「いつかグリフィス監督だって超えるさ。」って笑った
そんな時間が何より大事だった

ポッケット手を突っ込んで 街路樹を見つめながら
気付いてしまった 確かな気持ちに
果敢ない引力にひかれ 筋書きはそっと変わった
眠れない夜も 目覚めたすぐ後も 思った 

だけど何かが壊れてしまうことがすごく怖くて
馬鹿な僕は 逃げるようにして君と距離を置いた
そして冬が過ぎて、友人からの噂で聞いた
君は夢を追って
フランスに行くらしい

そんな時 一通のメールが来たんだ 送信者は君 慌てて携帯の画面を見つめる
「いつも二人で行ったあの映画館、今夜あそこで待ってるわ。」

映画はそうして終わっていく 結末も想い出せないけど
君は泣いていた 僕も泣いていた 
スクリーンをみつめて
「5年後、必ず会いましょう。この場所で、この映画館で。」
そして新しいフィルムは回りだす
さよなら


ただいま
おかえり

ハッピーが咲いてる街

明日

2年間住んだ名古屋西区のマンションから

岐阜市へ引っ越す

理由は僕の実家が近い方が、律や奏ちゃんも楽しいだろうし

妻も安心して暮らせるためだ

ここ最近段ボールに色んなものを詰め込んでいた

律のおもちゃ

奏ちゃんのオムツ

ここに在るのは ハッピー だらけだった

 

このマンションの前の歩道は広くて律とよく走った

ツツジも綺麗に咲いてたし、雨が降るとミミズもいた

角に住んでるおじちゃんはよく庭でタバコを吸ってた

律が「おじさんおはよー!」というと笑ってくれて

庭のメダカを見せてくれた

近くのファミリマートの店長はほんとに優しくて、僕たちと一緒に律や奏ちゃんを育んでくれているような気がした

律にアンパンペロペロチョコをくれたりした

近くに住んでいる小学生の女の子2人組はいつも律と遊んでくれて本当に面倒見の良い心の優しい子たちだった

茶店ひだまりのママは律に優しくしてくれた

僕はオムライス、妻は焼肉定食、律は卵とじうどんがお気に入りだった 温かくて美味しい味を忘れない

住んでいたこの部屋は、静かで暖かくて涼しい

ちょうど良い大きさのお部屋だった

近くの神社はいつも綺麗に整然とお掃除されていた

僕たちを護ってくれた明日最後に御祈りに行く

近くの保育園の先生たちには頭が上がらない、優しく強く、子供たちと向き合う姿にはリスペクトを超えて何故か涙が出る

 

色んな景色に

色んな人に

 

心からありがとうって言いたい。

みんなみんな幸せになって欲しい

嫌な事があっても、その後すぐ良い事が来てすっかり忘れちゃうような毎日を過ごして欲しい

 

みんなのおかげで僕らは ハッピー を感じ続けた

ほんとに感謝をしています

 

新しい街

僕にとっては故郷で

 

ハッピー をまた咲かせる

 

 

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